登録政治資金監査人であり監査のプロである公認会計士によりクリーンかつ透明な政治をサポート

政治資金監査に関する具体的な指針

 政治資金監査に関する具体的な指針
 
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Ⅰ.政治資金監査の目的
1.政治資金規正法の目的・基本理念
1. 政治資金規正法は、政治活動の公明と公正を確保し、それにより民主政治の健全な
発達に寄与することを目的とするものである。
2. 政治資金の収支の状況を明らかにすることがこの法律の本来の目的であり、これに
対する判断は国民にゆだね、政治献金についての国民の自発的意思を抑制することの
ないように、適切に運用すべきこととされている。
2.今般の政治資金規正法改正の経緯
3. 一方、事務所費や光熱水費等の政治団体の支出について、様々な報道・批判が行わ
れ、政治資金の使途に対する国民の政治不信が高まったところである。
4. このような政治資金の使途に対する国民の政治不信を払拭するため、平成19年1
2月、政治資金規正法の改正案が議員立法として提案され、改正法が成立した。
5. この改正法の考え方は、国会議員が関係する政治団体の範囲を法律上明確にし、こ
れに該当する政治団体に対して、収支報告の適正の確保と透明性の向上のために一定
の義務を課すものである。
6. 具体的には、国会議員関係政治団体については、収支報告書を提出するときは、あ
らかじめ、収支報告書、会計帳簿、領収書等について、政治資金適正化委員会が行う
研修を修了した登録政治資金監査人(政治資金適正化委員会の登録を受けた弁護士、
公認会計士及び税理士)による政治資金監査を受けること等が義務付けられた。

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3.政治資金監査の基本的性格
7. 新たに創設された政治資金監査制度は、国会議員関係政治団体の収支報告の適正の
確保を図ることを目的として、以下に掲げる基本的性格を有するものであり、制度の
運用や政治資金監査の実施に当たっては、この基本的性格を十分に踏まえることが必
要である。
8. 政治資金監査は、外部性を有する第三者による監査である。
・ 政治団体の収支報告書については、総務大臣及び都道府県の選挙管理委員会にお
いて審査が行われているが、これは収支報告書の形式や収支報告書に記載すべき事
項の記載が十分であるかどうかについて、行政庁の職員が形式的に審査するもので
ある。政治資金監査は、収支報告書のみならず、国会議員関係政治団体の内部資料
である会計帳簿や領収書等の現物を含め、外部性を有する第三者が国会議員関係政
治団体のすべての支出をチェックする制度である。これにより、当該国会議員関係
政治団体のすべての支出について、支出の相手先、目的、金額、年月日等が外部的
な目で確認されることになり、内部のみで処理されることによって生じうる誤りを
防ぐとともに、これまで以上に収支報告の適正の確保と透明性の向上を図ることが
できるものと期待される。したがって、政治資金監査においては、外部性の確保が
重要であり、国会議員関係政治団体と一定の関係を有する登録政治資金監査人は当
該国会議員関係政治団体に対する政治資金監査業務を行うことができない。
9. 政治資金監査は、職業的専門家による監査である。
・ 政治資金監査を行うのは、政治資金適正化委員会に登録政治資金監査人として登
録を受けた弁護士、公認会計士及び税理士である。それぞれ法律、監査及び会計並
びに税務に関する国家資格を有する専門家として、高い能力と識見を有するととも
に、公共的使命を担うものとされている。加えて、登録政治資金監査人は、政治資
金監査の実施に当たっては、政治資金適正化委員会が行う政治資金監査に関する研
修を修了することが要件とされている。政治資金監査は、このような職業的専門家
が、その知識と経験を生かして公正かつ誠実に監査を行うものであり、政治資金の
適正化に資する質の高い監査とすることが期待される。
・ なお、この政治資金監査は、公認会計士の行う監査証明業務に該当しないもので
ある。したがって、政治資金監査報告書は、国会議員関係政治団体の収支報告書や
会計帳簿等の適正性・適法性について、意見表明を求めるものではない。

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10. 政治資金監査は、会計事務に対する外形的・定型的な監査である。
・ 政治資金監査は、政治資金規正法及び政治資金監査に関する具体的な指針(以下
「政治資金監査マニュアル」という。)に従って、国会議員関係政治団体が管理すべ
き会計帳簿等の書類が保存されているかどうか、それらの書面の記載が整合的かど
うかを外形的・定型的に確認する業務である。また、政治資金監査を行うに当たっ
ては、いうまでもなく国会議員関係政治団体の政治活動の自由を尊重することが求
められるものであり、政治資金の使途の妥当性を評価するものではない。
・ 登録政治資金監査人は、第三者に対する調査や資料要求を行う権限を付与されて
いないことから、もっぱら会計責任者の責任において作成、提出された資料及び会
計責任者の説明に基づき、支出の状況を確認することが期待される。この場合、政
治資金監査の適正さを確保するため、政治資金監査は当該国会議員関係政治団体の
事務所において行い、領収書等の関係書類は現物を確認しなければならない。
11. 政治資金監査は、当事者間の相互信頼に基づく監査である。
・ 政治資金監査は、登録政治資金監査人と国会議員関係政治団体との双方の当事者
間の契約に基づいて行われる業務であり、本指針に基づく政治資金監査を効率的か
つ効果的に行うためには、一連の政治資金監査手続において会計責任者の協力が不
可欠であり、また円滑な政治資金監査の実施は当該国会議員関係政治団体にとって
も有益である。
・ 国会議員関係政治団体の会計責任者は、収支報告書を提出するときは、登録政治
資金監査人の政治資金監査を受けなければならず、他方、登録政治資金監査人は、
政治資金監査を行ったときは、政治資金監査報告書を作成しなければならない。各
当事者は、相互信頼に基づいて、それぞれの義務を果たすことが期待される。
4.政治資金監査に関する具体的な指針(政治資金監査マニュアル)の位置付け
12. 政治資金監査マニュアルは、登録政治資金監査人が政治資金監査を行うに当たって
の具体的な指針を示すとともに、登録政治資金監査人の行う政治資金監査の質の確保
と政治資金監査業務の一般化・標準化を図るものであり、登録政治資金監査人は、こ
の政治資金監査マニュアルに準拠して政治資金監査を行うことが求められる。

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Ⅱ.登録政治資金監査人
1.登録政治資金監査人の資格
(1)資格
1. 弁護士、公認会計士及び税理士は、登録政治資金監査人名簿に、氏名、生年月日、
住所等の事項の登録を受けて、登録政治資金監査人となることができる(法第19条
の18第1項)。ただし、以下のいずれかに該当する者(以下「欠格要件該当者」とい
う。)は、登録政治資金監査人となることができない(法第19条の18第2項)。
・ 法第26条の6(政治資金監査報告書への虚偽記載)又は法第26条の7(秘密
保持義務違反)の罪を犯して刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受
けることのなくなった日から3年を経過しない者(法第19条の18第2項第1号)
・ 法第19条の22第1項の規定により登録政治資金監査人の登録を取り消され、
その取消しの日から3年を経過しない者(法第19条の18第2項第2号)
・ 懲戒処分により、弁護士、公認会計士又は税理士の業務を停止された者で、現に
その処分を受けているもの(法第19条の18第2項第3号)
2. 登録政治資金監査人の登録を受けようとする者は、登録申請書を、弁護士、公認会
計士又は税理士のいずれかに該当する者であることを証する書面を添えて、政治資金
適正化委員会に提出しなければならない(法第19条の20第1項)。なお、登録の際
には、登録免許税(15,000円)を納めなければならない。
3. 登録政治資金監査人は、弁護士、公認会計士若しくは税理士のいずれかに該当する
者であること又は欠格要件該当者に該当しないことについて、記載すべき事項を記載
せず又は虚偽の記載をして登録申請書を提出し、その申請に基づき当該登録を受けた
者であることが判明したときは、登録を取り消される(法第19条の22第1項)。
4. 登録政治資金監査人は、以下のいずれかに該当するとき又は登録政治資金監査人か
ら登録の抹消の申請があったときは、登録を抹消される(法第19条の23第1項)。
・ 弁護士、公認会計士又は税理士のいずれにも該当しなくなったとき(法第19条
の23第1項第1号)

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・ 法第26条の6(政治資金監査報告書への虚偽記載)又は法第26条の7(秘密
保持義務違反)の罪を犯して刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受
けることのなくなった日から3年を経過しない者に該当するに至ったとき(法第1
9条の23第1項第2号)
・ 懲戒処分により、弁護士、公認会計士又は税理士の業務を停止された者で、現に
その処分を受けているものに該当するに至ったとき(法第19条の23第1項第2
号)
・ 法第19条の22第1項の規定により登録政治資金監査人の登録を取り消された
とき(法第19条の23第1項第3号)
5. 登録政治資金監査人は、政治資金適正化委員会が行う政治資金監査に関する研修を
修了しなければ政治資金監査を行うことができない(法第19条の13第1項・第1
9条の27第1項)。なお、研修を受けるときは、手数料を払う必要がある(法第19
条の27第3項)。
(2)業務制限
6. 登録政治資金監査人が、以下のいずれかに該当する場合には、当該登録政治資金監
査人は、当該国会議員関係政治団体の政治資金監査を行うことはできない(法第19
条の13第5項)。
・ 国会議員関係政治団体の代表者、会計責任者、会計責任者に事故があり若しくは
会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者又はその配偶者
・ 国会議員関係政治団体の役職員又はその配偶者
・ 2号団体にあっては、当該団体が推薦し、若しくは支持する公職の候補者又はそ
の配偶者
2.登録政治資金監査人の職務
7. 登録政治資金監査人は、政治資金監査マニュアルに基づき、以下に掲げる事項につ
いて政治資金監査を行う(法第19条の13第2項)。
・ 会計帳簿、明細書、領収書等、領収書等を徴し難かった支出の明細書等及び振込
明細書が保存されていること。
・ 会計帳簿には国会議員関係政治団体に係るその年における支出の状況が記載され
ており、かつ、当該国会議員関係政治団体の会計責任者が当該会計帳簿を備えてい
ること。
・ 収支報告書は、会計帳簿、明細書、領収書等、領収書等を徴し難かった支出の明
細書等及び振込明細書に基づいて支出の状況が表示されていること。
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・ 領収書等を徴し難かった支出の明細書等は、会計帳簿に基づいて記載されている
こと。
8. 登録政治資金監査人は、政治資金監査を行ったときは、政治資金監査報告書を作成
しなければならない(法第19条の13第3項)。
9. 登録政治資金監査人の職務は、国会議員関係政治団体の会計責任者が作成した収支
報告書並びに当該収支報告書に係る会計帳簿、明細書、領収書等、領収書等を徴し難
かった支出の明細書等及び振込明細書(以下「会計帳簿等の関係書類」という。)につ
いて、政治資金規正法及び政治資金監査マニュアルに基づき政治資金監査を行い、政
治資金監査報告書を作成することにある。したがって、会計帳簿等の関係書類の作成
責任及び政治資金監査報告書を収支報告書に併せて提出する義務を登録政治資金監査
人が負うものではない。
3.登録政治資金監査人の責任
10. 登録政治資金監査人の責任については、政治資金規正法において以下のとおり規定
されている。
・ 登録政治資金監査人又は登録政治資金監査人であった者は、正当な理由がなく、
政治資金監査の業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない(法第19条の2
8第1項)。また、登録政治資金監査人の使用人その他の従業者又はこれらの者であ
った者は、正当な理由がなく、政治資金監査の業務を補助したことについて知り得
た秘密を漏らしてはならない(法第19条の28第2項)。
・ 法第19条の28の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は5
0万円以下の罰金に処せられる(法第26条の7)。
・ 政治資金監査報告書に虚偽の記載をした者は、30万円以下の罰金に処せられる
(法第26条の6)。
11. なお、各士業法においても、以下のとおり責任の定めがある。
・ 登録政治資金監査人が政治資金監査を行うに当たって弁護士、公認会計士又は税
理士としての信用を傷つけ、品位を害するような行為をした場合には、弁護士法、
公認会計士法又は税理士法上の信用失墜行為として懲戒処分の対象となり得る(弁
護士法第56条第1項・公認会計士法第26条・税理士法第37条)。

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Ⅲ.国会議員関係政治団体
1.国会議員関係政治団体の定義
1. 国会議員関係政治団体とは、以下に掲げる政治団体(政党・政治資金団体及びいわ
ゆる政策研究団体を除く。)をいう。
【1号団体】
国会議員・候補者(候補者となろうとする者を含む。以下同じ。)が代表者である
資金管理団体その他の政治団体(法第19条の7第1項第1号)
【2号団体】
租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第41条の18第1項の適用を受け
る同項第4号に該当する政治団体のうち、特定の国会議員・候補者を推薦し、又は
支持することを本来の目的とする政治団体(法第19条の7第1項第2号)
【みなし1号団体】
政党支部であって、国会議員に係る選挙区の区域又は選挙の行われる区域を単位
として設けられるもののうち、国会議員・候補者が代表者であるもの(法第19条
の7第2項)
2.国会議員関係政治団体の会計責任者の責務
2. 国会議員関係政治団体の会計責任者には、主に、以下に掲げる責務が課せられてい
る。
・ 会計帳簿を備え、これに当該国会議員関係政治団体に係るすべての収入、支出及
び金銭等の運用について、所定の事項を記載すること(法第9条第1項)。
・ すべての支出について、当該支出の目的、金額及び年月日を記載した領収書その
他の支出を証すべき書面を徴さなければならないこと(法第11条第1項・第19
条の9)。
・ 毎年12月31日現在で、当該国会議員関係政治団体に係るその年における収入、
支出等を記載した収支報告書を、都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出す
ること(法第12条第1項・第19条の10)。
・ 会計帳簿、明細書、領収書等、振込明細書及び領収書等を徴し難かった支出の明
細書等を、これらに係る収支報告書の要旨が公表された日から3年を経過する日ま
で保存しなければならないこと(法第16条第1項・第19条の11第2項)。

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・ 国会議員関係政治団体が行った支出のうち領収書等を徴し難い事情があったもの
については、政治資金監査を受けるまでの間に、領収書等を徴し難かった支出の明
細書等を作成しなければならないこと(法第19条の11第1項)。
3. 国会議員関係政治団体の会計責任者は、政治団体の会計責任者として収支報告書を
提出するときは、あらかじめ、当該収支報告書並びに当該収支報告書に係る会計帳簿、
明細書、領収書等、領収書等を徴し難かった支出の明細書等及び振込明細書について、
政治資金適正化委員会が行う政治資金監査に関する研修を修了した登録政治資金監査
人の政治資金監査を受けなければならない(法第19条の13第1項)。
4. なお、12月31日又は解散等により政治団体でなくなった日において、国会議員
関係政治団体に該当しない政治団体であっても、年の途中において国会議員関係政治
団体であった期間がある場合には、政治資金監査を受けなければならない。この場合、
国会議員関係政治団体であった期間についてのみならず、その年の全期間の支出に係
る会計帳簿等の関係書類について政治資金監査を受けなければならないことに留意す
ること。このほか、年の途中に国会議員関係政治団体に該当しない期間のある政治団
体の政治資金監査については「政治資金監査実施要領」の「Ⅰ.政治団体の区分に異
動があった場合の留意事項」を参考にすること。
5. 国会議員関係政治団体の会計責任者は、収支報告書を提出するときは、登録政治資
金監査人が作成した政治資金監査報告書を当該収支報告書に併せて提出しなければな
らない(法第19条の14)。なお、法第19条の14の規定に違反して、政治資金監
査報告書の提出をしなかった者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処せ
られるが、政治資金監査報告書を収支報告書に併せて提出する義務を負っているのは
会計責任者であり、登録政治資金監査人ではないこと(法第25条第1項第1の2号)。

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Ⅳ.政治資金監査指針
1.一般監査指針
(1)一般的な留意事項
1. 登録政治資金監査人が政治資金監査を行うに当たっての一般的な留意事項は、以下
のとおりである。
・ 登録政治資金監査人は、政治資金制度を十分に理解するとともに、実務経験等か
ら得られる知識の蓄積に努めること。
・ 登録政治資金監査人は、公正かつ誠実に職責を果たすとともに、政治資金監査の
対象となる国会議員関係政治団体との間に密接な身分関係を有してはならないこと。
・ 登録政治資金監査人は、予断や予見を持つことなく職業的専門家として政治資金
監査を行わなければならないこと。
・ 登録政治資金監査人は、正当な理由がなく、政治資金監査の業務に関して知り得
た秘密を漏らしてはならないこと(法第19条の28第1項)。
・ 登録政治資金監査人は、使用人等に対して、その職務の遂行上適切な指示、指導
及び監督を行わなければならないこと。
(2)調査方法
2. 政治資金監査の調査方法については、会計帳簿等から一定数を抽出するのではなく、
全数を調査しなければならないこと。したがって、会計帳簿と領収書等との突合につ
いては、会計帳簿とすべての領収書等とを突合させることが必要であること。
3. 政治資金監査は、原則として、国会議員関係政治団体の事務所で行わなければなら
ないこと。
4. 政治資金監査においては、会計帳簿等の関係書類については、その現物を確認しな
ければならないこと。したがって、領収書等についても、領収書等の写しではなく、
領収書等の現物を確認しなければならないこと。
(3)政治資金監査契約の締結
5. 円滑に政治資金監査を行うため、書面により政治資金監査契約を締結すること。
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6. 政治資金監査契約の締結の時期は、政治資金監査対象年の開始前又は年の途中であ
っても差し支えないものであること。
7. 政治資金監査契約の締結に当たっては、「政治資金監査実施要領」の「Ⅱ.政治資金
監査契約締結に当たっての留意事項」を参考にすること。
(4)政治資金監査の事前準備
8. 現場での政治資金監査に先立って準備が必要な事項は、以下のとおりである。
・ 書面監査及び会計責任者等に対するヒアリングを実施する日時、場所、期間及び
双方の体制(人数等)について、国会議員関係政治団体と合意しておくこと。
・ 政治資金監査に使用人等を使用する場合は、使用人等に対して政治資金監査の方
法や、使用人等又はこれらの者であった者にも秘密保持義務が課せられていること
を十分に理解させること。
9. 円滑に政治資金監査を行うため、国会議員関係政治団体に対し、以下の事項を要請
すること。
・ 会計帳簿や領収書等を複数の事務所において管理している場合には、書面監査を
行う事務所に集約すること。
・ 領収書等を支出項目別及び年月日順に整理するなど、政治資金監査を受ける体制
を整備すること。
10. 円滑な政治資金監査を行う上で必要がある場合には、政治資金監査対象年の開始前
又は年の途中において、会計帳簿の記載や領収書等の保存等の会計事務について、必
要な助言等を行っても差し支えないものであること。
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2.個別監査指針
(1)法第19条の13第2項第1号に掲げる事項
一 会計帳簿、明細書、領収書等、領収書等を徴し難かつた支出の明細書等及び振込明
細書が保存されていること。
11. 保存対象となる会計帳簿等の関係書類について、これらの保存対象書類の一覧表の
作成を会計責任者に求め、一覧表と保存対象書類の現物とを照合すること。
12. なお、保存されているかどうかの確認を行う対象となる会計帳簿等の関係書類は、
政治資金監査対象年に係る会計帳簿等の関係書類であり、政治資金監査対象年の過去
3年に係る会計帳簿等の関係書類ではないことに留意すること。
(2)法第19条の13第2項第2号に掲げる事項
二 会計帳簿には当該国会議員関係政治団体に係るその年における支出の状況が記載さ
れており、かつ、当該国会議員関係政治団体の会計責任者が当該会計帳簿を備えてい
ること。
13. 国会議員関係政治団体の会計責任者は、会計帳簿を備え、これにすべての支出並び
に支出を受けた者の氏名及び住所並びにその支出の目的、金額及び年月日を記載しな
ければならないこととされている(法第9条第1項)。
14. 会計帳簿とすべての領収書等とを突合し、領収書等の必要記載事項(支出の目的、
金額及び年月日)と会計帳簿の記載事項とが整合的であるかどうかを確認するととも
に、会計帳簿に必要記載事項が記載されているかどうかを確認すること。
15. なお、会計帳簿の必要記載事項の確認に当たっては、必要に応じて、補助簿、日計
表の類を含めて確認すること。
16. 領収書等の徴収漏れ又は亡失により、領収書等がなく、また、領収書等を徴し難か
った支出の明細書にも記載されない支出(人件費以外の経費の支出に限る。)について
は、これらの支出の一覧表(以下「領収書等亡失等一覧表」という。)の提出を会計責
任者に求めること。

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17. 人件費については、領収書等又は振込明細書及び振込明細書に係る支出目的書によ
り、支出の状況を確認すること。また、これらの書類で支出の状況が確認できない場
合には、賃金台帳、源泉徴収簿等により、支出の状況を確認すること。
18. 領収書等の確認に当たっては、「政治資金監査実施要領」の「Ⅲ.領収書等の確認に
当たっての留意事項」を参考にすること。
19. 会計帳簿が、当該国会議員関係政治団体の会計責任者の管理の下におかれているか
どうかを確認すること。
(3)法第19条の13第2項第3号に掲げる事項
三 第十二条第一項又は第十七条第一項の報告書は、会計帳簿、明細書、領収書等、領
収書等を徴し難かつた支出の明細書等及び振込明細書に基づいて支出の状況が表示さ
れていること。
20. 国会議員関係政治団体の会計責任者は、すべての支出について、その総額及び支出
項目別の金額並びに人件費以外の経費の支出(1件当たりの金額が1万円を超えるも
のに限る。)について、その支出を受けた者の氏名及び住所並びに当該支出の目的、金
額及び年月日を記載した収支報告書を提出しなければならないこととされている(法
第12条第1項・第17条第1項・第19条の10)。
21. 領収書等、領収書等を徴し難かった支出の明細書等及び振込明細書との突合による
確認を行った会計帳簿から、収支報告書に記載すべき事項(人件費以外の経費の支出
(1件当たりの金額が1万円を超えるものに限る。))が漏れなく転記されているかど
うかを確認すること。
22. 収支報告書(支出に係る分に限る。)に必要記載事項が記載されているかどうかを確
認すること。
23. 収支報告書(支出に係る分に限る。)に計算誤りがないかどうかを検算して確認する
こと。

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(4)法第19条の13第2項第4号に掲げる事項
四 領収書等を徴し難かつた支出の明細書等は、会計帳簿に基づいて記載されているこ
と。
24. 国会議員関係政治団体の会計責任者は、当該国会議員関係政治団体が行った支出の
うち領収書等を徴し難い事情があったものについては、その旨並びに当該支出の目的、
金額及び年月日を記載した領収書等を徴し難かった支出の明細書(振込明細書がある
ときにあっては、当該支出の目的を記載した書面)を作成しなければならないことと
されている(法第19条の11第1項)。
25. 領収書等を徴し難かった支出の明細書等と会計帳簿とを突合し、記載不備がないか
どうかを確認すること。なお、一度発行された領収書等の亡失は、領収書等を徴し難
い事情には含まれないことに留意すること。
26. 領収書等を徴し難かった支出の明細書等に必要記載事項が記載されているかどうか
を確認すること。
(5)会計責任者等に対するヒアリング
27. 法第19条の13第2項各号に掲げられた事項についての書類の確認(以下「書面
監査」という。)を行うとともに、以下に掲げる事項について、「政治資金監査実施要
領」の「Ⅳ.会計責任者等に対するヒアリングに当たっての留意事項」により、会計
責任者等に対しヒアリングを行うこと。
・ 会計処理方法
・ 支出項目の区分の分類
・ 領収書等の徴収漏れ又は亡失等により、書面監査では支出の状況が確認できなか
ったもの
・ 収支報告の適正を確保するため、書面監査に加えて、支出の状況の詳細を確認す
る必要があるもの
28. 会計責任者等に対するヒアリングは、原則として、会計責任者本人に対し行わなけ
ればならないこと。
29. なお、会計責任者の職務を補佐する者が、会計責任者等に対するヒアリングに同席
し、登録政治資金監査人からの質問に回答することは差し支えないものであること。

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30. 会計責任者等に対するヒアリングについては、必ず登録政治資金監査人が行わなけ
ればならず、使用人等のみで行ってはならないこと。

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Ⅴ.政治資金監査報告書
1. 登録政治資金監査人は、政治資金監査を行ったときは、政治資金監査報告書を作成
しなければならない(法第19条の13第3項)。
1.政治資金監査報告書の記載事項
2. 政治資金監査報告書の記載事項は、以下のとおりである。
・ 表題(「政治資金監査報告書」)
・ 日付
・ あて先
・ 登録政治資金監査人の氏名、登録番号及び研修の修了日
・ 監査の概要
・ 監査の結果
・ 業務制限
2.政治資金監査報告書作成に当たっての留意事項
3. 政治資金監査報告書は、国会議員関係政治団体の会計責任者が都道府県の選挙管理
委員会又は総務大臣に収支報告書を提出するときに、併せて提出されるものであるこ
と(法第19条の14)。
4. 都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出された政治資金監査報告書は、これ
らを受理した総務大臣又は都道府県の選挙管理委員会において、当該政治資金監査報
告書に係る収支報告書の要旨が公表された日から3年を経過する日まで保存されると
ともに、何人も、この期間、政治資金監査報告書の閲覧又は写しの交付を請求するこ
とができるものであること(法第20条の2第1項・第2項)。
5. 政治資金監査報告書の日付は、登録政治資金監査人の責任の範囲に関わる重要事項
であり、登録政治資金監査人が自らの責任において政治資金監査が終了したと判断し
たときの日付とすべきであり、通常の場合には、書面監査及び会計責任者等に対する
ヒアリングの終了した日となること。
6. 政治資金監査報告書のあて先は、政治資金監査を受けた国会議員関係政治団体の代
表者あてとすること。
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7. 政治資金監査報告書の監査の概要は、以下に掲げる事項を記載すること。
・ 監査の根拠規定
・ 監査の対象書類と対象期間
・ 実施した基準
・ 責任の所在と範囲
8. 監査の根拠規定については、当該政治資金監査が「法第19条の13第1項の規定
に基づく」監査である旨を記載すること。
9. 監査の対象書類については、監査の対象となった収支報告書等の対象書類を記載す
ること。また、対象期間については、監査の対象となった収支報告書等に係る会計の
開始日と終了日を記載すること。
10. 実施した基準については、「政治資金監査に関する具体的な指針(政治資金監査マニ
ュアル)」に基づき、政治資金監査を実施した旨を記載すること。
11. 責任の所在と範囲については、国会議員関係政治団体の会計責任者と登録政治資金
監査人との関係や役割分担を明確にするため、政治資金規正法によりそれぞれが負う
責任の範囲を記載すること。
12. 政治資金監査報告書の監査の結果は、政治資金監査マニュアルに基づき書面監査及
び会計責任者等に対するヒアリングを実施した結果を記載すること。
13. 政治資金監査報告書の業務制限は、登録政治資金監査人が法第19条の13第5項
に規定する一定の関係を国会議員関係政治団体と有していないことを記載するもので
あること。また、政治資金監査の業務を補助した使用人等についても、同様の関係を
有しない場合には、その旨を記載することが望ましいものであること。
14. このほか、政治資金監査報告書の作成に当たっては、「政治資金監査実施要領」の「Ⅵ.
政治資金監査報告書記載要領」によること。